

この記事は、薬剤師のためのNISA出口戦略(取り崩し・売却・出金)を、月1万円積立の実務に落とし込んで解説します。
売る順番、非課税枠の扱い、年次メンテとの接続、生活防衛資金との線引きまでをひとつの手順にまとめました。
基礎は👉 薬剤師のNISA商品ガイド、配分は👉 リスク許容度別テンプレ を参照ください。
\まずは非課税で積み立て基盤を作る/
出口で迷わない前提づくり:目的と優先順位


目的を3分類しておく
- 短期:家電買い替え、車検、急な出費。
- 中期:教育費、転居費用、資格取得。
- 長期:セミリタイア、老後の生活費の補填。
用途を決めたら、必要額と目安時期をスプレッドシートにメモしておきます。
「売る前提」を先に合意
- 生活防衛資金(3〜6か月)は別口座で確保。
- 積立は止めない(クレカ積立や自動積立は常時ON)。
- 売却・出金は「必要額のみ・回数を決めて」行う。
売る順番:土台→衛星の原則と税務のポイント


売却の優先順位(コア・サテライト方式)
- 衛星(テーマ・高配当・小型など、比率の小さいもの)。
- 土台(全世界株 or S&P500:中核ファンド)。
売却は複数回に分けて価格のブレを平準化します。
税務まわりの確認
- NISA内の売却益・分配金は日本の課税なし(※海外ETF配当は現地源泉税が残る)。
- 新NISAは保有無期限、売った分の枠は翌年以降に簿価で再利用。
- 特定口座で売る場合は損益通算・繰越控除の選択肢も確認。
関連:👉 枠の再利用のコツ
取り崩しの設計:定率・定額・イベント型


方式 | やり方 | 向くケース | 注意点 |
---|---|---|---|
定率 | 年3〜4回、評価額のx%ずつ売却 | 資産規模に応じて柔軟に現金化 | 下落局面では取り崩し額が減る |
定額 | 月/四半期で一定額を売却 | 家計に取り込みやすい | 資産規模に対して過剰にならないか注意 |
イベント型 | 大口支出の必要額のみを都度売却 | 教育・住宅・転居など | 直前に慌てないよう事前に期日をメモ |
※スマホでは表が画面幅を超えます。横にスワイプしてご覧ください。
運用と整合するよう、配分ルールは👉 年次メンテのチェックリスト で定点確認しましょう。
売却・出金の実務:SBI証券での流れ


手順(投資信託の例)
- 売却注文(取り崩し方式に沿って金額指定)。
- 受渡日(目論見書の決済/受渡日を確認、数営業日かかる)。
- 証券口座に着金→銀行口座へ出金。
クレカ積立はON継続で、翌月以降の積立はそのまま実行します。
手順(ETF・国内株式の例)
- 売却(成行/指値)。
- 受渡日(国内株・ETFはT+2が原則)。
- 出金。
暴落時の買い増しルールは👉 プレイブック(行動ルール) をどうぞ。
\必要額だけ売る→受渡後に出金、の型を作る/
出口と入口をつなぐ:積立を止めない/配分に戻す


配分を戻すミニ手順
- 取り崩し後の配分を確認。
- 年次メンテのタイミングで売らずに買い足しで近づける。
- それでも乖離が大きい場合のみ部分売却で調整。
基準は👉 年次メンテのチェックリスト を参照。
ケース別・取り崩しQ&A
Q1. 教育費が重なる時期は?
イベント型で必要額を都度売却し、半年以上前から分割で準備すると価格ブレを抑えやすいです。
Q2. 老後の毎月取り崩しは?
定率/定額を四半期や半年に設定し、年次メンテで配分を戻すと管理が容易です。
Q3. iDeCoとの役割分担は?
流動性はNISA、節税の厚みはiDeCo。
基本は👉 NISA×iDeCoの使い分け を参照。
まとめ
ポイント
- 用途→金額→期日を決め、衛星→土台の順で必要額だけ売る。
- 非課税益は日本課税なし、枠は翌年以降に簿価で再利用。
- 積立は止めない。年次メンテで配分を±5%目安に戻す。


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