

この記事は、指数改定のニュースが出たときの標準手順を、月1万円運用の視点でテンプレ化します。
改定の種類→判断フロー→比較チェック表→SBIでの実務→Q&A→まとめの流れで、やめない仕組みのまま安全に対応する方法を解説します。
関連は👉 運用報告書の見方(実質コスト)|👉 同一指数“寄せ替え”の手順|👉 年次メンテの型
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指数改定とは何か:変わると何が起きる?


代表的な改定の種類
- 定期リバランスの拡大(半期・四半期ごとの入替や比率見直し)。
- ルール改定(時価総額や流動性の基準、除外・新規採用条件の変更)。
- 指数プロバイダー変更(例:MSCI→FTSE など、同じ“全世界系”でも中身が微妙に異なる)。
- (指数とは別に)商品側のヘッジ方針変更(無/有ヘッジの切替や併用)。
改定の影響は短期には小さいことも多いです。
慌てて売らず、まずは「何が」「いつから」「どの程度」変わるのかを資料で確かめます。
判断フロー:様子見→一次情報→新規買付で寄せる


標準フロー(保存版)
- 様子見:速報段階では動かない。
- 一次情報の確認:目論見書・運用会社のお知らせ・指数会社の改定ノートを見る。
- 実質コストの確認:直近決算期の総コストを把握し、次回決算での推移をメモ。
- 乖離・TEの確認:短期ではなく年次ベースで安定度をチェック。
- 寄せ替え判断:影響が小さければ継続。大きければ以後の“新規買付”を別ファンドへ寄せる。
- 年次メンテで再評価:運用報告書が出揃ってから最終判断。
※実質コスト(総コスト)は運用報告書で年1回開示されるため直後には反映されません。目論見書の信託報酬改定と合わせて次回決算で確認します。
比較チェック表:改定前後と代替候補を並べる


項目 | 保有A(改定後) | 候補B(同系指数) | メモ |
---|---|---|---|
ベンチマーク名 | (例)MSCI ACWI(改定後ルール) | (例)FTSE Global All Cap | 適用開始日と要点 |
信託報酬 | 年0.○○% | 年0.○○% | “上限”だけでなく総コストも見る |
実質コスト(総コスト) | ○.○%(直近決算) | ○.○%(直近決算) | 次回決算で再チェック |
乖離・TE(年次) | 小/中/大 | 小/中/大 | 安定して“小”が理想 |
国・セクターの差 | (例)新興国比率↑ | (例)小型株を広く含む | 長期の性格に影響する要素 |
※スマホでは表が画面幅を超えます。横にスワイプしてご覧ください。
SBIでの実務:どこを触る?どう寄せる?


基本の寄せ替え手順
- 比較表を埋めて、寄せ先の一本を決めます。
- 来月以降の定例1万円を寄せ先へ全額に変更します。
- 現行ファンドは一時停止か減額にして、保有は売らずに継続します。
- ポイント・ボーナスのスポットは翌営業日で合流させて寄せを加速します。
- 年次メンテ日に、実質コストと乖離を再評価します。
売却が選択肢に入る“例外”
- 改定に伴い想定外の商品性になった(毎月分配化、テーマ偏重化など)。
- 大きな乖離が長期化し、代替候補の方が明確に安定している。
- 重複指数を多本数保有しており、管理上の簡素化が必要。
ただしNISAは損益通算不可のため、売却は慎重に検討します。
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Q&A:迷いやすいポイント


Q1:改定直後に基準価額が上下したら?
一時的な需給要因もあるため、短期の値動きでは判断しません。
年次の乖離や総コストがどう落ち着くかで評価します。
Q2:指数会社が変わったら必ず乗り換える?
いいえ。
プロバイダー差はありますが、実質コスト×乖離で比較して、劣化が明確なら寄せ替えを検討します。
Q3:ETFの指数改定はどう見る?
目論見書補完書面と運用会社の開示でルール差分を確認します。
スプレッドや貸株収益の扱いなど、ETF特有の要素も注記します。
※ETFは市場売買のためスプレッド等の市場要因も考慮します。
Q4:判断を“先延ばし”しても大丈夫?
大丈夫です。
月1万円運用の軸は継続であり、“新規買付で寄せる”だけでも十分に軌道修正できます。
※主要指数は四半期・半期等の定期見直しが行われます。速報では慌てず一次情報で内容と適用開始日を確認しましょう。
まとめ
ポイント
- 指数改定は様子見→一次情報→総コスト×乖離確認の順で判断します。
- 必要なら売らずに新規買付で寄せるが基本です。
- 最終判断は運用報告書が出揃ってからでも遅くありません。


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