

この記事は、薬剤師や医療従事者がNISAで選ぶべき投資商品の考え方を、月1万円運用の実務に落とし込んで解説します。
関連は👉 NISAの基本 をどうぞ。
\まずはNISA口座の準備から/
薬剤師がNISAを活用するメリット
非課税の恩恵が大きい


新NISAは「つみたて投資枠120万円+成長投資枠240万円」で年間360万円まで非課税投資が可能です。
非課税保有の生涯上限は1,800万円(うち成長投資枠は1,200万円上限)で、制度は恒久化・保有期間は無期限です。
※海外株・ETFの配当は現地源泉税(例:米国10%)が残る点に留意してください。日本側の課税は非課税です。
売却後の枠は翌年以降に再利用できる


再利用は簿価ベースで算定されます。
損益が消えるわけではない点は押さえておきましょう。
詳しくは👉 売却と枠再利用のコツ を参照。
積立投資と相性が抜群


ドルコスト平均法で定期的に買い続けると心理的負担も減らせます。
仕組みと具体例は👉 ドルコスト平均法の基礎 をどうぞ。
薬剤師におすすめのNISA商品カテゴリ
低コストのインデックスファンドが土台


代表例は「eMAXIS Slim」「SBI・Vシリーズ」などのインデックス連動型です。
商品選定では、対象指数と信託報酬の低さを優先して比較しましょう。
全世界株かS&P500かで迷ったら


全世界株は地域分散が効きます。
S&P500は成長ドライバーを米国に賭ける設計です。
詳しくは👉 全世界株 vs S&P500 をどうぞ。
先進国+新興国でカスタム分散
新興国の成長を取り込みたい場合は、先進国株と組み合わせる方法もあります。
価格変動が大きくなるため、全体配分は控えめにするのが無難です。
配分は控えめにし、全体のボラティリティが上がり過ぎないよう注意しましょう。
投資信託とETFの使い分け


NISAで積立中心なら投資信託が扱いやすいです。
一括投資や売買タイミングを重視するならETFも選択肢です。
積立中心なら投資信託、一括や指値重視ならETFと使い分けましょう。
カテゴリ | ベンチマーク例 | 特徴 | 向いている人 |
---|---|---|---|
全世界株 | MSCI ACWI/FTSE Global All Cap | 地域分散が広く、1本で世界に投資 | 最初の1本をシンプルに選びたい人 |
S&P500 | S&P500 | 米国の成長力に集中、実績と情報量が豊富 | 米国重視で高い流動性を求める人 |
先進国+新興国 | MSCI Kokusai+MSCI EM など | 新興国の伸びを追加、ボラティリティは高め | 配分を自分で微調整したい人 |
※スマホでは表が画面幅を超えます。横にスワイプしてご覧ください。
\商品比較を終えたらセットアップへ/
商品選びで失敗しないためのチェックリスト
手数料は最優先(信託報酬の低さ)


同じ指数に連動していても、年率コストが0.1%違うだけで長期の差は大きくなります。
流行テーマに飛びつかない
短期で話題のテーマ型は値動きが荒く、長期の積立とは相性が悪い場合があります。
土台はインデックスで作り、衛星として少額に留めるのが無難です。
ポートフォリオ全体を意識する


配分の考え方は👉 積立ファンド選定の基準 を参照してください。
為替ヘッジの有無は目的次第
為替影響を抑えたいならヘッジありを検討します。
長期ではコスト面と分散面からヘッジなしを選ぶ投資家も多いです。
解説は👉 為替ヘッジ有無の使い分け をどうぞ。
NISA運用の実務ステップ(SBI証券での例)
① 口座準備とNISA設定


手順は👉 SBI口座開設の流れ を参照。
② 配分を決める(例:全世界70%+S&P50030%)
中核は全世界株、成長アクセントにS&P500を加えるなど、シンプルな構成から始めます。
最低積立金額は商品・金融機関で異なるため、まずは月1万円を目安に、生活に支障のない範囲で設定しましょう。
③ 自動積立の設定・積立日を固定


積立頻度は月次で十分です。
運用記録は月次で簡単にメモし、積立金額と評価額の推移だけでも可視化しておきましょう。
④ 年次メンテ&必要ならリバランス
年に1回、配分の乖離を点検します。
売却した場合は翌年以降に簿価相当で枠再利用が可能です。
点検では配分の乖離と積立金額の適正、不要な商品が増えていないかを確認しましょう。
よくある質問(Q&A)
Q1. NISAなら配当も全部非課税ですか?


Q2. 途中で商品を変えたくなったら?
売却して方針転換してもOKです。
売却した簿価分は翌年以降に枠が再利用できます。
Q3. 個別株もNISAで買うべき?


少額での練習にはS株(単元未満株)を活用し、取引ルールとコストは事前に必ず確認しましょう。
まとめ
ポイント
- 土台は低コスト・インデックス(全世界株 or S&P500)。
- 新NISAは年間360万円・生涯1,800万円・無期限、売却枠は翌年以降簿価ベース再利用。
- 積立は月1万円目安。最低金額は商品や金融機関で異なる。年次メンテで配分を整える。


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