

この記事は、新NISAで初心者が避けるべき商品の特徴(赤旗)と、月1万円で置き換えやすい代替案を実務目線で整理します。
関連は👉 月1万円×新NISAロードマップ|
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先に結論:買わない方がいい“共通点”


赤旗の3分類
- コスト面の赤旗:信託報酬が高い、実質コストが重い、売買手当が大きい。
- 仕組みの赤旗:レバレッジ・インバースなど値動きが複雑、テーマ過度集中、デリバティブ依存が強い。
- 分配の赤旗:毎月分配で元本取り崩しを伴う設計、利回りを強調して錯覚を生むタイプ。
赤旗リストと“置き換え代替案”早見表


赤旗タイプ | 避けるべき特徴 | 代替案(置き換え) | メモ |
---|---|---|---|
毎月分配 | 分配利回り強調/元本取り崩しの可能性 | 積立は無分配のインデックスに置き換え | 分配を“収益”と誤解しやすい。なお毎月分配型は「つみたて投資枠」の対象外。 |
高コスト | 信託報酬が指数連動より明らかに高い | 同じ指数の低コスト版へ | 運用報告書の実質コストも確認 |
テーマ集中 | 特定国・業種に極端集中/分散が弱い | 全世界 or 先進国の広い指数へ | 長期は“広く薄く”が基本 |
レバ・インバース | 短期向け設計/複利の歪み | 長期は等倍インデックスに限定 | “遊び枠”にしてもNISA外が無難 |
複雑な構造 | デリバ依存/仕組みが理解できない | 仕組みがシンプルな指数連動へ | 理解できないものは買わない |
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“高コスト”はどう見抜く?(実質コストと乖離)


実質コスト=運用報告書で分かる“総コスト”
販売用資料の表面コストだけでなく、運用報告書(交付運用報告書/全体版)に掲載される保管費・監査費などを含めた数字を見る。
同じ指数で比較して、総コストが重いものは避ける。
乖離・トラッキングエラーの着目点
(補足)トラッキングエラーは「ファンドとベンチマークのリターン差の年率標準偏差」。数値が大きいほど乖離が大きい。
ベンチマーク比の乖離が大きい/安定しないものは、長期で積み上げても“目標指数”に届きにくい。
指数が同じなら、乖離が小さく安定しているものを優先する。
“分配の錯覚”に注意(毎月分配・高配当の落とし穴)


分配金=利益とは限らない
毎月分配は“受け取っている感”は強いが、基準価額の低下を伴う設計もある。
長期積立の目的は資産の成長なので、分配よりも総合リターンを重視する。
つみたて投資枠との関係
毎月分配型は「つみたて投資枠」の対象外と明示されている。
積立は無分配のインデックスを基本にして、必要な現金は計画的に取り崩す方がシンプルだ。
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テーマ・レバ型に惹かれたら“遊びは外で”


長期×月1万円は“芯”を太くする
全世界や先進国の広い指数を“芯”に置けば、銘柄当ての成否から解放される。
テーマはヒットすれば大きいが、外れたときの回復に時間がかかる。
レバ・インバース型の注意
これらは日々の変化率に連動する設計で、複利の影響等により中長期では想定と異なる価格推移になりやすい。
長期保有には不向きと案内されているため、やるなら金額を小さく、課税口座の“遊び枠”で管理しよう。
実務チェックリスト(買う前・買った後)


買う前(5チェック)
- 指数かアクティブかを把握(目的に合うか)。
- 信託報酬だけでなく実質コストを確認。
- ベンチマークとの乖離を確認(同指数内で比較)。
- 毎月分配や高配当“利回り強調”は一歩引く。
- 仕組みが理解できないなら買わない。
買った後(3チェック)
- 年1回、運用報告書でコストと乖離を点検。
- 配分は“芯:サテライト”が崩れていないかを見る。
- やめない仕組み(定例1万円)を優先、スポットは例外処理。
まとめ
ポイント
- 赤旗は3つ(高コスト・複雑・分配錯覚)。
- 迷ったら“広い指数×低コスト×乖離小”へ置き換える。
- 非課税枠は“芯の積立”、遊びは課税口座が無難。


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