株の始め方/初心者ガイド

年次メンテ点検チェックリスト|積立額・コスト・乖離・配分を“年1回だけ”整える【月1万円×新NISA】

毎月コロコロ変えると疲れて続かないので、年に一度まとめて点検したいです。どこをどう見ればいいですか。
後輩ちゃん
後輩ちゃん
カブヤク
カブヤク
いい考えだよ。年1回の“メンテ日”を決めて、積立額・コスト・乖離・配分だけを短時間で整えるんだ。やめない仕組みが壊れにくくなるんだ。

 

この記事は、年1回で十分なメンテ点検の型を、月1万円×新NISAの実務に落として解説します。

関連は👉 月1万円×新NISAロードマップ|👉 リスク許容度×配分テンプレ

 

\まずはNISA口座の準備から/

 

“年次メンテ”の思想:いじらないために整える

毎月の微調整をやめたいのですが、怖くて触ってしまいます。
後輩ちゃん
後輩ちゃん

カブヤク
カブヤク
だから年1回に集約するんだ。ふだんはいじらず、メンテ日にだけルールで直すのがコツなんだ。

 

触らない項目/触る項目

  • 普段は定例の月1万円を固定。
  • 年1回だけ、積立額・コスト・乖離・配分を点検して必要最小限の修正を行う。
  • スポットは“例外処理”にする。定例レーンは崩さない。

 

年次メンテ点検チェックリスト(全体像)

全体を一度に見渡せる表があると助かります。
後輩ちゃん
後輩ちゃん

カブヤク
カブヤク
用意したよ。合格ラインと“ずれた時の処方箋”を並べたんだ。

 

項目 見る場所/数値 合格ラインの目安 ずれた時のアクション
積立額 月1万円(昇給・固定費変動の反映) 生活CFが安定し半年は変更不要 +1,000円刻みで増額するか、そのまま継続。
コスト 運用報告書の実質コスト 同指数内で上位低コスト帯 同指数の低コスト版へ“新規買付を乗り換え”。
乖離 基準価額とベンチマークの差(TE) 小さく安定 新規買付を乖離小の同指数ファンドへ寄せる。
配分 芯:サテライト比率 芯7:サテライト3以内 来年の買付で“芯に厚め”にして自然補正する。
受渡・カード 年末受渡、クレカ締切の再確認 カレンダーに前半寄せで登録。 重要買付は翌年も“上旬実行”に固定する。

※スマホでは表が画面幅を超えます。横にスワイプしてご覧ください。

 

積立額の見直し:昇給・固定費の反映だけでOK


増額のベストタイミングはいつですか。
後輩ちゃん
後輩ちゃん

カブヤク
カブヤク
年次メンテ日にまとめるんだ。昇給や固定費の削減を+1,000円刻みで反映するのが続けやすいんだ。

 

ボーナス・ポイントの扱い

定例は触らず、スポットで合流させます。

受取後は翌営業日のスポット実行をルール化します。

👉 ポイント還元の再投資テンプレ

 

クレカ積立の締切と上限

設定は前半で完了させます(締切は毎月10日注文希望日は7・8・9日から選択可<2025/5/9以降>)。

23:50頃〜の定期メンテ中は設定変更ができないため、駆け込みは避けます。

 

コストと乖離:運用報告書で“静かに”効かせる


信託報酬の数字だけ見ています。
後輩ちゃん
後輩ちゃん

カブヤク
カブヤク
もったいないね。見るのは実質コスト乖離(TE)なんだ。

 

実質コストの見方

販売用資料ではなく、運用報告書(交付/全体版)の費用明細を確認します。

同一指数で低コスト帯を選び、新規買付を徐々に寄せます(売却は原則不要です)。

 

乖離・トラッキングエラーの着眼

(補足)TEはファンドとベンチマークのリターン差の年率標準偏差です。

数値が小さいほど、乖離が小さく安定しています。

同指数で年次の乖離が小さく安定しているかを確認。

乖離が大きい場合は、新規買付だけを乖離小のファンドへ寄せ替えます。

 

配分の微調整と“リバランスの役割分担”


配分が崩れたとき、売って買い直すべきですか。
後輩ちゃん
後輩ちゃん

カブヤク
カブヤク
月1万円なら新規買付で寄せるのが基本だよ。売却リバランスは例外だね。

 

微調整ルール(推奨)

  • 芯:サテライトが7:3を超えたら、来年の買付で芯を厚めにします。
  • 同業偏重なら、次の買付を別業種に回します。
  • “売って合わせる”のは大きく崩れた時だけの例外にします。

 

売却リバランスが必要なケース

  • 一銘柄比率が上限10%を大きく超え、他で吸収できない場合です。
  • 投資方針の変更や指数変更で、長期の整合性が崩れた場合です。

 

年末年始の運用カレンダー(受渡・メンテ・締切)


年末は慌ただしくて、反映が翌年にずれがちです。
後輩ちゃん
後輩ちゃん

カブヤク
カブヤク
前半寄せが鉄則だよ。“受渡基準”を忘れないんだ。

 

  • 受渡基準:年内カウントは受渡日で判定します。約定が年内でも受渡が翌年なら翌年枠扱いです。投信はファンドごとに受渡日が異なるため要確認です。
  • メンテ時間:深夜・週末は操作不可の時間帯があります。
  • クレカ締切:設定は毎月前半に完了させます。駆け込みは避けます。

 

関連記事 👉 ロードマップ|👉 クレカ積立の実務

 

メンテ当日の流れ(テンプレ10ステップ)


当日の段取りをテンプレ化しておきたいです。
後輩ちゃん
後輩ちゃん

カブヤク
カブヤク
10ステップで30分以内に終わるように組んだよ。

 

  1. 口座にログインし、残高と保有一覧を表示。
  2. 積立設定の金額と日付を確認します(変更は+1,000円刻み)。
  3. 投信の運用報告書リンクを開く。
  4. 実質コストをメモし、同指数内で位置を比較。
  5. 指数との乖離(年次)を確認。
  6. 新規買付の銘柄を“低コスト・乖離小”へ寄せる。
  7. ポートフォリオ比率を確認し、芯7:サテライト3以内に戻す方針を決める。
  8. 翌年のカレンダーへ“上旬買付”を登録。
  9. クレカ積立の締切と上限を再確認。
  10. メモに来年の微調整方針を1行で記録。

 

ルールと落とし穴(NISAの性質を理解)


NISAなら損しても課税がないから気楽だと思っていました。
後輩ちゃん
後輩ちゃん

カブヤク
カブヤク
そこは注意だよ。NISA口座で発生した損失は税務上ないものとされ、損益通算や繰越控除はできないんだ。無理な挑戦は控えよう。

 

まとめ


ポイント

  • 年1回のメンテで積立額・コスト・乖離・配分だけを確認します。
  • 修正は新規買付で寄せるのが基本です。売却は例外にとどめます。
  • 年末は受渡基準×前半寄せで進めると安全です(投信は受渡日が銘柄ごとに異なります)。

 

これなら年1回でサッと整えられます。普段は触らず“やめない仕組み”で続けます。
後輩ちゃん
後輩ちゃん
カブヤク
カブヤク
その調子だよ。小さく整えて、長く続けていこう。

 

\まずはNISA口座の準備から/

-株の始め方/初心者ガイド
-