

この記事は、年1回で十分なメンテ点検の型を、月1万円×新NISAの実務に落として解説します。
関連は👉 月1万円×新NISAロードマップ|👉 リスク許容度×配分テンプレ
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“年次メンテ”の思想:いじらないために整える


触らない項目/触る項目
- 普段は定例の月1万円を固定。
- 年1回だけ、積立額・コスト・乖離・配分を点検して必要最小限の修正を行う。
- スポットは“例外処理”にする。定例レーンは崩さない。
年次メンテ点検チェックリスト(全体像)


項目 | 見る場所/数値 | 合格ラインの目安 | ずれた時のアクション |
---|---|---|---|
積立額 | 月1万円(昇給・固定費変動の反映) | 生活CFが安定し半年は変更不要。 | +1,000円刻みで増額するか、そのまま継続。 |
コスト | 運用報告書の実質コスト | 同指数内で上位低コスト帯。 | 同指数の低コスト版へ“新規買付を乗り換え”。 |
乖離 | 基準価額とベンチマークの差(TE) | 小さく安定。 | 新規買付を乖離小の同指数ファンドへ寄せる。 |
配分 | 芯:サテライト比率 | 芯7:サテライト3以内。 | 来年の買付で“芯に厚め”にして自然補正する。 |
受渡・カード | 年末受渡、クレカ締切の再確認 | カレンダーに前半寄せで登録。 | 重要買付は翌年も“上旬実行”に固定する。 |
※スマホでは表が画面幅を超えます。横にスワイプしてご覧ください。
コストと乖離は一次資料で確認 👉 運用報告書・目論見書の読み方
積立額の見直し:昇給・固定費の反映だけでOK


ボーナス・ポイントの扱い
定例は触らず、スポットで合流させます。
受取後は翌営業日のスポット実行をルール化します。
クレカ積立の締切と上限
設定は前半で完了させます(締切は毎月10日、注文希望日は7・8・9日から選択可<2025/5/9以降>)。
23:50頃〜の定期メンテ中は設定変更ができないため、駆け込みは避けます。
還元は“翌営業日スポット”で合流 👉 ポイント還元の再投資テンプレ
コストと乖離:運用報告書で“静かに”効かせる


実質コストの見方
販売用資料ではなく、運用報告書(交付/全体版)の費用明細を確認します。
同一指数で低コスト帯を選び、新規買付を徐々に寄せます(売却は原則不要です)。
乖離・トラッキングエラーの着眼
(補足)TEはファンドとベンチマークのリターン差の年率標準偏差です。
数値が小さいほど、乖離が小さく安定しています。
同指数で年次の乖離が小さく安定しているかを確認。
乖離が大きい場合は、新規買付だけを乖離小のファンドへ寄せ替えます。
配分の微調整と“リバランスの役割分担”


微調整ルール(推奨)
- 芯:サテライトが7:3を超えたら、来年の買付で芯を厚めにします。
- 同業偏重なら、次の買付を別業種に回します。
- “売って合わせる”のは大きく崩れた時だけの例外にします。
売却リバランスが必要なケース
- 一銘柄比率が上限10%を大きく超え、他で吸収できない場合です。
- 投資方針の変更や指数変更で、長期の整合性が崩れた場合です。
年末年始の運用カレンダー(受渡・メンテ・締切)


- 受渡基準:年内カウントは受渡日で判定します。約定が年内でも受渡が翌年なら翌年枠扱いです。投信はファンドごとに受渡日が異なるため要確認です。
- メンテ時間:深夜・週末は操作不可の時間帯があります。
- クレカ締切:設定は毎月前半に完了させます。駆け込みは避けます。
ズレないための判定ルール 👉 受渡日カレンダー(T+の読み方)
メンテ当日の流れ(テンプレ10ステップ)


- 口座にログインし、残高と保有一覧を表示。
- 積立設定の金額と日付を確認します(変更は+1,000円刻み)。
- 投信の運用報告書リンクを開く。
- 実質コストをメモし、同指数内で位置を比較。
- 指数との乖離(年次)を確認。
- 新規買付の銘柄を“低コスト・乖離小”へ寄せる。
- ポートフォリオ比率を確認し、芯7:サテライト3以内に戻す方針を決める。
- 翌年のカレンダーへ“上旬買付”を登録。
- クレカ積立の締切と上限を再確認。
- メモに来年の微調整方針を1行で記録。
ルールと落とし穴(NISAの性質を理解)


まとめ
ポイント
- 年1回のメンテで積立額・コスト・乖離・配分だけを確認します。
- 修正は新規買付で寄せるのが基本です。売却は例外にとどめます。
- 年末は受渡基準×前半寄せで進めると安全です(投信は受渡日が銘柄ごとに異なります)。


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👉 次はこちら:リバランス完全ガイド