

この記事では、「全世界1本」か「先進国+新興国」かの判断を、初心者でも迷わず決められるように整理します。
新興国株のメリット/注意点、3パターン比較、月1万円での実務フロー、商品選びのチェックリストまで網羅。
基礎は先進国株 vs 全世界株、全世界 vs S&P500、つみたて投信の選び方も参照してください。
\まずはNISA口座の準備から/
まずは結論(忙しい人向け)
- 迷ったら「全世界1本」(MSCI ACWI IMI/FTSE Global All Cap系など)でOK。設計が簡単で“やめない”に強い。
- 先進国だけにする理由:短期のブレ(ボラティリティ)を抑えたい・新興国の制度/通貨リスクを抑えたい。
- 先進国+新興国の二本立てにする理由:新興国の成長オプションを自分で調整したい(例:新興国5〜20%で“うすく”のせる)。
- 月1万円なら配分で悩むより、給料日翌営業日×自動積立×再投資型で仕組み化する方が効果大。
👉 迷いが残る人は、リバランスの型(買い増しで戻す)を決めてから選ぶと失敗しにくいです。
新興国株の特徴(メリット/注意点)
メリット
- 成長ポテンシャルの取り込み:人口・都市化・所得上昇が中長期の追い風。
- 分散の強化:先進国と異なる景気・通貨サイクルを一部取り込める可能性。
注意点
- ボラティリティが高め:値動きが大きく、下落局面で心理的負担になりやすい。
- 制度・ガバナンス・通貨リスク:先進国に比べて不確実性が高い市場も含む。
- 指数の国分類が提供者で異なる:例として韓国はMSCIでは新興国、FTSEでは先進国扱い。
※「新興国は必ず高リターン」という固定観念は禁物。長期でも期間差が大きく、“やめない設計”の方が成果に直結します。
3パターン比較(全世界1本/先進国のみ/先進国+新興国)
パターン | 設計の楽さ | 分散(地域/規模) | ボラ耐性 | 月1万円の現実解 |
---|---|---|---|---|
全世界1本 | 最も簡単(一本化で迷い最小) | 広範(大型〜小型/先進〜新興を一撃分散) | 中(新興国を薄く含む分、短期ブレはやや増える場面も) | まずはこれ。“やめない”に最適で手戻りが少ない。 |
先進国のみ | 簡単(対象が絞れる) | 広いが新興国は含まない | やや高(新興国を抜く分、ブレが抑えられやすい) | ブレが苦手ならこれ。慣れたら後から新興国を“うすく”のせるでもOK。 |
先進国+新興国 | 中(2本の比率調整が必要) | 広い(新興国配分を自分で決められる) | 中〜やや低(新興国比率しだい) | 新興国5〜20%を目安に“うすく”。年1の棚卸し+買い増しで戻すでOK。 |
※分類は指数提供者により差があります(例:韓国はMSCI=新興国、FTSE=先進国)。ファンドの採用指数と目論見書で確認しましょう。
👉 関連:ACWI vs FTSE Global All Cap/リバランス完全ガイド
月1万円・実務フロー(ブレに強い型)
初期(最初の3〜6か月)
- 全世界1本を主軸に選ぶ(迷うならACWI IMI/FTSE Global All Cap系)。
- 給料日翌営業日×自動積立×再投資型を設定。動作確認は100円→すぐ1万円。
- 点検は月1回だけ。価格ではなく配分のズレをメモ。
拡張(半年以降:二本化のしかた)
- ブレ許容↑:先進国のみ→新興国5〜10%を“うすく”追加。
- 攻めたい局面:新興国を最大20%まで。年1の棚卸しで戻す。
- 守りたい局面:新興国を一時的に絞る(売らずに買い増しで戻すが基本)。
リバランスと心理対策
- ズレ閾値:絶対±5pt or 相対±25%を目安にアラート。
- 通知オフ×月1点検で“見ない仕組み”。
- より低コスト・乖離の小さい新商品が出たら、新規積立の受け皿を切替(全面乗換は年1で検討)。
👉 参考:月1万円の増え方シミュレーション/初心者の失敗と回避法
\設定が済んだら“やめない仕組み”を固定化/
商品選びのチェックリスト(指数とコストの見方)
項目 | 見るポイント | 目安・ヒント |
---|---|---|
指数 | 全世界/先進国/新興国の採用指数 | ACWI/ACWI IMI、FTSE All-World/Global All Cap等。 |
信託報酬 | 同カテゴリ内で最安級か | 年率・税込で比較。わずかな差が長期で効く。 |
実質コスト | 監査費用・売買委託手数料など | 運用報告書で要確認(信託報酬外のコスト)。 |
純資産/資金流入 | 規模と右肩上がりか | 大きく安定しているほど乖離が小さくなりやすい。 |
トラッキング誤差 | 指数との乖離 | 同カテゴリー内で小さいものを選ぶ。 |
※新NISAのつみたて枠は、ノーロード・低コスト・毎月分配型NGなどの要件を満たす投信が対象。成長投資枠ならより広い商品が選べます。
👉 補強:為替ヘッジあり/なしの使い分け/国内ETF vs 米国ETF
まとめ
ポイント
- 迷ったら全世界1本。設計が簡単で“やめない”に強い。
- ブレが苦手なら先進国のみ→慣れてきたら新興国5〜20%を“うすく”。
- 月1万円は、給料日翌営業日×自動積立×再投資型で固定化し、買い増しで戻すが基本。


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