

この記事では、生活防衛資金(非常用資金)と新NISAの両立について、月1万円から失敗しない優先順位を解説します。
いくら現金を確保するか、どこから先に積み立てるか、不足時の戻し方まで、実務フローで迷わないように設計します。
基礎は貯金 vs 投資、制度面は新NISAの基礎、運用の型はインデックス編・つみたて投信の選び方もどうぞ。
\まずはNISA口座の準備から/
生活防衛資金の目安と考え方(まず土台を固める)


家計の条件 | 目安 | 補足の考え方 |
---|---|---|
収入が安定・単身・賃貸 | 生活費の3〜4か月分 | 病欠や一時的な出費に耐える最小限を確保。 |
扶養家族あり・持ち家ローンあり | 生活費の4〜6か月分 | 教育・医療・住宅関連の想定外に備える。 |
自営業・歩合制・転職直後 | 生活費の6〜12か月分 | 収入変動に耐えるバッファを厚めに。 |
※生活費は「家賃・食費・光熱費・通信・保険・最低限の交通等」。ボーナスやレジャーは含めず保守的に試算。
👉 先に生活費把握が必要なら、貯金 vs 投資の家計パートをチェック。
月1万円の優先順位(現金↔投資のスイッチ)


状態 | おすすめ配分(貯金:投資) | 行動 |
---|---|---|
現金が目安未満 | 7:3〜8:2 | 貯金優先で回復。投資は最低限を継続(リズム維持)。 |
目安付近 | 5:5 | 両立で推移。急な出費があっても投資を止めない仕組み化。 |
目安超過・安定 | 2:8〜0:10 | 投資を主軸に。余剰は新NISAの枠へ優先配分。 |
※「止めない」が最優先。完全停止→再開は心理的に難しく、タイミング投資の失敗を招きやすい。
👉 積立の設計は月1万円シミュレーションとつみたて枠 vs 成長枠が参考。
投資を始める順番(商品と口座の選び方)


- つみたて投資枠:ノーロード・低コスト・毎月分配型NGが前提。まずは投信の選び方で基準を確認。
- 商品の軸:ACWI vs FTSE、全世界 vs S&P500、全世界1本 vs 先進+新興から選ぶ。
- 成長投資枠:ETFや配当を“うすく”のせる場合は、国内 vs 米国ETF・手数料と為替の実務でコストを最適化。
※主要ネット証券では投信の自動積立は最小100円から設定できる場合が多い(SBI証券も可)。はじめは100円で動作確認→すぐ1万円へ。
\低コスト投信×自動つみたてを固定/
非常時に現金が足りなくなったら(崩す順番)


- まずは普通預金や定期の一部を取り崩す。
- 次に特定口座の評価益・含み損のバランスを見て売却(必要額のみ)。
- それでも足りなければNISAの売却だが、非課税枠の再利用性や今後の積立計画への影響を確認。
※新NISAは、売却した年の翌年以降に取得価額(簿価)相当額が生涯投資枠として復活し、再投資が可能です(制度の詳細は新NISAの基礎参照)。
👉 売らずに戻す工夫はリバランス完全ガイドの「買い増しで戻す」を参照。
心理バイアス対策(止めない仕組み)


- サンクコスト錯誤:過去の購入に固執せず、条件が良ければ新規積立先を切替。
- 同調バイアス:口コミよりもコスト・指数・規模・乖離の客観指標を優先。
- 最新バイアス:直近の上げ下げで判断しない。点検は月1回に限定。
まとめ
ポイント
- 現金は生活費3〜6か月(状況で2〜12か月に調整)が目安。
- 不足期間は貯金:投資=7:3→5:5→2:8の順で切替、投資は止めない。
- つみたて枠=低コスト投信1本を軸に、成長枠は“うすく”のせる。
- 非常時は現金→特定→NISAの順で対応、新NISAは翌年以降に簿価分復活の仕組みも把握。


\今日から一歩。現金ラインを決めて“止めない投資”へ/