

この記事では、ボーナス・臨時収入を「増額設定」と「スポット買い」でどう配分するかを、新NISAの枠(つみたて投資枠/成長投資枠)に沿って具体化します。
月1万円の基本設計を崩さずに、一時金で効率よく底上げするステップ、分割の目安、心理面のコツまで網羅します。
基礎はつみたて投信の選び方、配分の軸はコア・サテライト戦略、資金の土台は生活防衛資金の目安を参照してください。
\まずはNISA口座の準備から/
まず設計図:増額設定とスポット買いの役割分担


手法 | 主な目的 | 向いている枠 | 強み | 注意点 |
---|---|---|---|---|
増額設定(定例) | 長期の“やめない仕組み”を強化 | つみたて投資枠が中心 | 自動化で迷いが減る/複利が効きやすい(再投資型) | 収入変動時は無理なく見直す(半期ごとで十分) |
スポット買い(不定期) | 一時金を効率投入/下落時の押し目対応 | 成長投資枠も活用可 | 分割投入で価格依存度を抑えられる | 一括投入はタイミング依存が強い→分割が前提 |
※「まず増額、次にスポット」の順番が基本です。スポットは“ごほうび的にうすく”が長続きします。
👉 迷ったら商品タイプの比較まとめと全世界 vs S&P500で軸を再確認。
増額設定の実務:月1万円→“+α”の上げ方


つみたて投資枠:低コスト投信1本を“定例増額”
- 全世界 or 米国の低コスト投信1本に集約し、ボーナス月だけ一時増額または年間の月額自体を引き上げる。
- 最初は100円で動作確認→1万円へ→ボーナス期に+2,000円等の階段上げ。
- 半年ごとに家計を棚卸しして、2:8→0:10のように貯金:投資比率を調整(※現金は生活費3〜6か月を維持)。
成長投資枠:コアはそのまま、サテライトだけ“薄く増やす”
- コア(例:全世界の投信)は固定し、サテライト10〜20%の範囲で高配当・REIT・ETFを薄く増額。
- 米国ETFは手数料・為替の実務を確認して、国内ETFとの使い分けも検討。
- ボーナス月だけ“定期買付の買付金額を一時増額”という擬似DRIPも有効。
👉 「止めない」が最優先。設定はシンプルに、点検は半年に一度がちょうど良いです。
スポット買いの実務:分割投入と“日付分散”で失敗を減らす


分割の目安(例)
- ボーナス20万円のうち投資10万円を充当するなら、2万円×5回で日付分散。
- 下落時は“価格が下がるほど配分比率を少し厚く”する階段方式も可(2万→2万→2.5万→2.5万→3万)。
- 逆張りが苦手なら、“日付固定”を徹底。相場感は不要です。
入れる先の優先度
- コア不足が目立つなら、全世界 or 米国の投信を優先(乖離が小さく低コスト)。
- サテライトは合計10〜20%上限。高配当・REIT・新興国の“うすのせ”に留める。
- ETFは“定期買付の臨時増額”で疑似自動化(米国ETFは為替と売買コストを事前確認)。
👉 相場急落時の対応はリバランス完全ガイドの「買い増しで戻す」を再確認。
\スポットは“日付分散×事前ルール”で淡々と
ケース別ガイド:まず何に充てる?(優先順位の型)


- ① 生活防衛資金:不足ならまず補填。目安は生活費3〜6か月(状況で2〜12か月)。詳しくはこちら。
- ② 高金利負債:リボ・カードローン等は繰上げ優先(利息節約は“確実なリターン”)。
- ③ 新NISAの増額:つみたて枠の投信を先に底上げ(コアの強化)。
- ④ スポット買い:余力で“分割×日付分散”を実行。サテライトはうすく。
👉 コアの軸はACWI vs FTSE Global All Cap、ヘッジの考え方はヘッジあり/なしを参照。
よくある誤解Q&A(短く要点だけ)
Q1.下がった時に全部突っ込むのが得では?
長期期待値では一括優位の局面もありますが、タイミング依存で失敗しやすいのが実務。
分割×日付分散なら心理的負担が小さく続けやすいです。
Q2.スポット買いだけでいい?増額は不要?
スポットは不定期で習慣化しづらい。
増額設定こそが土台で、スポットは“ごほうび”に留めるのが続きます。
Q3.つみたて枠と成長枠、どちらを優先?
まずはつみたて枠の投信(再投資型)でコアを固めるのが基本。
成長枠はサテライトで“うすく”。
まとめ
ポイント
- 基本線:増額設定で“やめない”を強化、スポットは“分割×日付分散”で機会を拾う。
- 優先順位:現金→高金利負債→つみたて増額→スポットの順で安心と効率を両立。
- コア優先(全世界/米国の低コスト投信)、サテライトは合計10〜20%に“うすく”。


\“増額×分割スポット”でじわっと底上げ/