

この記事は、暴落時の行動ルールと買い増し手順を、薬剤師の働き方(月1万円積立)に合わせて具体化した実務ガイドです。
「やること/やらないこと」を先に決め、SBIでの積立とスポット買付の流れまで一気に整えます。
基礎は👉 ドルコスト平均法の基礎、商品選びは👉 薬剤師のNISA商品ガイド をどうぞ。
\まずは「積立は止めない」仕組みを準備/
暴落のとき「考えない」ための前提づくり


プレイブックの目的
- 暴落時の判断疲れをなくし、感情売買を防ぐ。
- 「積立は継続」「買い増しは金額固定」を徹底する。
- 翌年の年次メンテに接続して、配分は後で戻す。
やること/やらないこと(先に決める)


3つの絶対ルール
- 積立は止めない(クレカ積立・自動積立は常時ON)。
- 買い増しは金額固定・回数固定(例:1万円×3回)。
- 売却は原則しない(誤発注の整理など例外のみ)。
※新NISAは売却しても翌年以降に簿価相当で枠が復活しますが、損益が消えるわけではありません。
買い増し手順(シンプル3ステップ)


ステップA:金額と回数を先に固定
- 例)スポット買い増しは1万円×3回に固定。
- 原資は現金クッションまたは来月の余剰から。
- 投資対象は「土台のインデックス」(全世界株 or S&P500)。
ステップB:発動条件は「下落率」ではなく「時間」
- 下落率の見極めは難しいので、日数分散で機械的に執行。
- 例)1回目:気づいた日、2回目:1週間後、3回目:さらに1週間後。
- チャートやSNSは見ない。予定通りに買うだけ。
※研究上は一括投資が優位な局面もありますが、時間分散は行動の安定化と継続に役立つ手法です。
ステップC:積立比率は年末に戻す
- 暴落後は比率が崩れるが、年末メンテで配分を整える方針。
- 原則、暴落中のリバランス売却は行わない。
関連:👉 配分テンプレ(リスク許容度別)
※リバランス頻度は年1回程度がコストと効果のバランスで現実的です。
暴落時チェックリスト(ポケット版)


項目 | 確認 | OKなら | NGなら |
---|---|---|---|
生活防衛資金 | 最低3〜6か月分は現金で確保済み? | スポット買付へ進む | 買付を見送り、防衛資金を優先 |
積立の継続 | 自動積立はONのまま? | そのまま継続 | ONに戻してから判断 |
買付ルール | 金額固定・回数固定にしている? | 1万円×3回を実行 | 先にルールを決める |
情報遮断 | SNS閲覧を制限できる? | 15分以内で状況確認のみ | 時間制限を設定 |
※スマホでは表が画面幅を超えます。横にスワイプしてご覧ください。
※生活防衛資金は一般に生活費の3〜6か月が目安ですが、状況により3〜12か月の範囲で設定すると堅実です。
生活防衛資金の作り方は👉 生活防衛資金の目安と積み方
SBIでの実務:積立は継続、スポットは指示どおり


投信の積立とスポット
- 投信の自動積立はONのまま。
- スポットは「同じ投信」に金額指定で買付。
- 対象は迷わず中核インデックス(全世界/S&P500)。
操作手順:👉 自動積立ガイド(SBI)
個別株は「練習枠」でのみ
- 暴落時の個別株ナンピンは難易度が高い。
- 練習するならSBIのS株(単元未満株)で少額のみ。
- メイン資金はインデックスに集中。
※SBIのS株はNISA枠でも取引可能です。発注前に最新の取引ルールをご確認ください。
参考:👉 S株の買い方ガイド
\積立ON・買い増し固定/
暴落後:記録して、年次メンテへつなぐ


3行テンプレ
【暴落プレイブック 実行ログ:YYYY/MM/DD】 ・買付:全世界◯◯円(1回目)/ S&P500◯◯円(2回目)/ 合計◯◯円 ・ルール遵守:金額固定・回数固定・積立ON維持 ・気づき:SNS遮断で迷い減少。次回も同じ手順
暴落後の比率調整は👉 年次メンテ記事 を参照。
よくある質問(Q&A)
Q1. 下落率をトリガーにしないのはなぜ?
下落率の見極めは難しく、底を当てるゲームになりがちだからです。
金額固定×時間分散が行動を安定させます。
Q2. どのファンドを買い増しますか?
原則、普段積み立てている中核インデックスです。
全世界株 or S&P500のいずれかでOKです。
Q3. 暴落中にリバランス売却は必要?
原則不要です。
配分は年末の年次メンテで戻しましょう。
まとめ
ポイント
- プレイブックは意思決定の自動化が目的。
- 積立は止めない/金額固定で時間分散/売却は原則しない。
- 終わったら3行メモ→年次メンテで配分を整える。


\まずはNISA口座の準備から/
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