

この記事は、松井証券の信用取引を“最短で安全に”始めるための実務ガイドです。
制度の全体像→準備物→コスト→リスク管理→発注の型→復旧、の順でテンプレ化します。
信用取引の全体像(制度としくみ)


信用取引は証券会社から資金や株式を借りて売買する仕組みです。
買いから入る「信用買い」と、借株して売る「信用売り(空売り)」があります。
評価損益とコストは日次で変動し、維持率を下回ると追証の可能性があります。


建玉の基本語彙
- 建玉(たてぎょく):保有中の信用ポジション。
- 保証金(証拠金):建玉を維持するための担保資金。
- 維持率:保証金に対する必要水準の割合。下回ると追証の可能性。
- 日々の決済:買方金利・貸株料などのコストが日次で発生。
はじめる前の準備と口座要件


松井証券で信用取引を行うには、総合口座に加え「信用取引口座」の開設が必要です。
年齢・収入・投資経験などの審査項目は公式基準に準拠します。
注意:信用取引口座は基準により開設できない場合があります(例:18歳未満は不可、23歳未満かつ学生・無職・パート/アルバイトは不可 など)。
詳細は最新の公式基準を必ず確認してください。
本人確認と各規程の同意はオンラインで完結できます(最短・目安)。
例:営業日11:30までの申込完了で、最短なら当日18:00頃に開設完了の案内が来るケースもあります(状況により日数がかかる可能性あり)。
チェックリスト
- 本人確認書類とマイナンバーの準備(スマホ撮影の推奨)。
- 投資目的・経験・資産状況の申告を正確に入力。
- 初期入金の計画を立て、余力を十分に確保。


最短ルートは、全体フローで道筋を確認してから必要な設定へ進むことです。
コストの目安(金利・貸株料・諸費用)


信用取引には買方金利・売方(貸株)料・事務手数料などのコストがかかります。
具体水準は銘柄・区分・金利情勢などで変動するため、最新の料率は必ず公式で確認してください。
見積もりの型
- 予定保有日数 ×(買方金利 or 貸株料)=目安コスト。
- デイ〜短期でも、持越しの可能性があるなら日数を1日上に丸める。
- イベント前後は料率・逆日歩・板の薄さに注意する。
建玉上限と維持率の決め方(最初の安全ライン)


最初に「建玉上限(1銘柄・合計)」を金額で固定します。
維持率はアラートを2段階に分け、警告→強制縮小を機械的に走らせます。
テンプレ(初期設定の例)
- 建玉上限:口座現金×◯%(目安)。
- アラート1:維持率◯%でメール/プッシュ通知。
- アラート2:維持率◯%でポジション縮小を自動判断。


追証の仕組みと対応テンプレ(必携)


追証の要件・期限は松井証券の信用取引規程等に基づきます。
維持率が所定水準を下回ると、期日までに差し入れ(入金)や建玉整理が必要になります。
通知を受けたら、原因を切り分けて即時に縮小・解消へ動きます。
追証テンプレ(判断→行動)
- 通知を確認 → 期日・不足額・対象建玉を特定。
- 即時の縮小案を作成(損小の順に決済/寄付成り×は避ける)。
- 縮小後も維持率が足りなければ、入金(最短・目安)+残余の解消。
- 原因記録(サイズ過大/逆指値未設置/イベント跨ぎ)。


発注の型:逆指値・返済予約・分割エントリー


損切りは必ず逆指値を置くのが基本です。
利益確定は返済予約(IF-DONE)で自動化し、外出時のリスクを減らします。
分割エントリー/分割手仕舞いで平均取得のブレを抑えます。
実務のコツ
- 最初の逆指値は“想定リスク=日次ボラ×係数”で機械的に置く。
- 建てた瞬間に返済予約を入れ、手動の迷いを減らす。
- 板が薄いときは指値ガードを優先し、約定優先は避ける。


よくあるつまずきとチェックポイント


- 審査未完了・初期設定不足で建てられない → 申込状況と設定項目を確認する。
- 資金不足・余力不足 → 建玉縮小か入金を先に決める。
- コスト見積もり漏れ → 日跨ぎの料率とイベント日程をカレンダー化。
- 逆指値未設置 → テンプレを固定し、例外運用を禁止。
初日の運用ルーティン(テンプレ)


- 開場前:ニュース・イベント・貸借・板の厚みを確認。
- 寄り〜前場:建玉サイズは小さく、逆指値と返済予約を同時設定。
- 後場:維持率・含み損益・コスト見積もりを再計算。
- 引け後:結果記録(サイズ・根拠・損益・改善1行)。
まとめ(ここまでの道筋)
ポイント
- 建玉上限・逆指値常設・維持率アラートを先に決める。
- 日数×コストを見積もり、イベント前後はサイズを小さく。
- 追証はテンプレ通りに即時縮小→必要なら入金→原因記録。
- 返済予約と分割手仕舞いで“自動”に寄せる。


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