先輩、本日からアプリの運用を本格的に身につけたいです。発注や板の見方、アラート設定まで、効率よく覚える順番を教えてください。

後輩ちゃん

カブヤク
順番は「発注 → 注文照会 → 板/歩み値 → 通知/アラート → リスク管理(逆指値・追跡指値・返済予約)」。これで土台が固まる。最初に型を作れば、相場が荒れても迷わないよ。
本稿は松井証券アプリの運用編です。初期設定(ログイン安全化・多要素認証など)は完了している前提で、売買・監視・通知・リスク管理を最短ルートで整えます。
\最短で安全にスタート/
1. まず覚える画面と動線(ホーム/板・歩み値/注文)
画面が多くて迷ってしまいます。最初にどこを見るか、固定しておいた方が良いですよね?

後輩ちゃん

カブヤク
見る場所は3つに絞る。ホーム(監視銘柄)→板/歩み値→注文/照会。この往復に集約しよう。タブは親指で押しやすい順に並べ替えておけると速いよ。
ホーム(監視)
- 監視銘柄の登録・並び替え・気配の確認。
- 重要銘柄は最上段に固定。価格アラートの設定入口もここから。
板(気配)・歩み値
- 板:厚み・最良気配・スプレッドを同時把握。
- 歩み値:連続約定の勢い(加速/減速)で“今は攻める/待つ”を判断。
注文(新規/訂正/取消)と注文照会
- 新規は「買い/売り」→数量→値段→執行条件→有効期間の順で確定。
- 未約定は注文照会で即訂正/取消。急変時ほど照会タブが起点になります。
2. 発注フロー最短型(現物)
成行と指値の使い分けが難しいです。どのように判断すれば良いですか?

後輩ちゃん

カブヤク
板が厚くて急ぎのときは成行、板が薄い/荒いときは指値。迷ったらまずは指値で価格を守り、数量は刻む。
買い(6ステップ)
- 銘柄検索 → 「買い」
- 数量(単元=100株が基本。ETF/REIT等は単位に注意)
- 値段:成行(板厚い/急ぎ) or 指値(板薄い/荒い)
- 執行条件:基本はなし(寄付/引け/指成/大引指成/IOCは用途限定)
- 有効期間:当日/週末まで/期間指定(翌月の同一日付の営業日まで)
- 確認 → 発注 → 注文照会で約定/待機/失効を監視
売り(5ステップ)
- 保有一覧 → 銘柄 → 「売り」
- 数量(全部/一部)
- 値段:利確は指値、損切りは逆指値で自動化
- 必要に応じて返済予約(利確幅・損切幅の同時予約)
- 確認 → 発注 → 通知ONで見落とし防止
3. 執行条件と“有効期間”でつまずかない
「週末まで」にしたつもりが、当日で失効していたことがありました。どこで間違えたのでしょうか?

後輩ちゃん

カブヤク
寄付/引け/大引け/指成/大引指成/IOCを選ぶと有効期間は当日限定に切り替わるんだ。条件を触ったら期間を必ず再確認。
主な執行条件
- なし:通常の連続売買(最初はこれでOK)。
- 寄付・引け・大引け:板寄せで実行。
- 指成・大引指成:条件到達で成行化。
- IOC:即時に約定できた数量のみ約定、残りは失効。
有効期間(現物)
- 当日:その日のみ。
- 週末まで:今週の最終営業日まで。
- 期間指定:翌月の同一日付の営業日まで指定可(該当日が非営業日・存在しない場合は翌営業日)。
※寄付/引け/大引け/指成/大引指成/IOCなどを選ぶと自動で当日限定になります。
最短ルートは、全体フローで道筋を確認してから必要な設定へ進むことです。
4. 逆指値・追跡指値・返済予約(IF-DONE)の型
逆指値と追跡指値は役割が違うと伺いました。返済予約はどの場面で活用するのが良いですか?

後輩ちゃん

カブヤク
損切りは逆指値で“必ず置く”。利益を伸ばしたいときは追跡指値。新規→利確/損切りを同時に仕込むのが返済予約だ。
逆指値(トリガー→発注の2段階)
- 損切り:保有が○円以下になったら売り。
- 順張り新規:抵抗線上抜けで買い。
- 注意:急変時は滑り(約定価格のズレ)が起こり得ます。
追跡指値(トレーリング)
- 有利方向へ動くと、あらかじめ決めた幅で自動追随。
- 反転でトリガー到達→成行化(ズレに注意)。
- 補足:追跡指値で予約値段が指値の場合は、有効期間の「週末まで/期間指定」は選べず当日扱いになります。
返済予約(IF-DONE)
- 新規約定と同時に、利確(指値)/損切り(逆指値)を自動発注。
- NISA口座では不可。市場がPTSJ(PTS)の注文も不可。
- 寄付/引け/指成/大引指成など一部条件指定時は予約不可。
- 値幅審査で幅・トリガーが外れると失効します。
5. 板と歩み値の読み方(実務テンプレ)
板が薄い場面での指値の置き方が難しくて……。どう差すのが良いですか?

後輩ちゃん

カブヤク
数量を刻んで階段指値。最良から数ティックの帯に100株×複数。歩み値が止まったら一度外して、中央へ寄せ直す。焦らないこと。
板の3点
- 厚み:受け皿。薄い=滑りやすい。
- 最良気配:通りやすい帯。ここから数ティック刻みで。
- スプレッド:広い=飛びやすい。追うなら小口で。
歩み値の2点
- 加速:小口で追随→照会タブで位置調整。
- 減速:一旦待ち、指値を下げて再配置。
\最短で安全にスタート/
6. アラートとプッシュ通知(見落としゼロ運用)
アラートが鳴らないことがありました。設定の確認ポイントを教えてください。

後輩ちゃん

カブヤク
端末の通知許可、アプリのプッシュON、そして月1回のログイン。この3つが揃って初めて安定するよ。
価格アラートの仕込み
- 監視銘柄から「アラート」→上抜け/下抜けを設定。
- プッシュ通知をON(OS側の許可も)。
- 月1回はアプリにログイン(無操作1か月で配信停止)。
※ニュースはアプリ内で閲覧。プッシュ対象は主に価格アラート/約定です。
7. PTS(JNX・PTSJ)をアプリで使う時の注意
夜間はPTSを使いたいです。通常と違う点を整理して教えてください。

後輩ちゃん

カブヤク
市場でPTSJを選ぶ。指値のみ・当場のみ(デイ8:20–15:30/ナイト17:00–翌2:00)。返済予約は使えない。執行条件は「なし/IOC」だけだよ。
- 値段:指値のみ(成行不可/制限)。
- 執行条件:なし/IOC(その他は不可)。
- 有効:当場のみ(セッション跨ぎ不可)。
- 返済予約:利用不可。
8. ありがちな詰まりと直し方
「期間指定」にしたのに当日扱いになりました。どこを見直せばいいですか?

後輩ちゃん

カブヤク
執行条件を触ると当日限定になることがあるんだ。寄付/引け/指成/大引指成/IOCを選んだなら期間を再確認。PTS指定や返済予約の可否もチェック。
- アラートが鳴らない:通知許可・プッシュON・月1ログインを確認。
- 返済予約が出ない/失効:NISA口座/PTS指定/一部条件指定は不可。幅やトリガーが制限値幅外でも失効。
- 訂正が通らない:引け直前は混雑。いったん取消→新規の方が速い場合があります。
まとめ
運用は「アラートで監視 → 注文条件を固定 → 逆指値で守る → 追跡指値/返済予約で伸ばす」。
PTSは指値・当場・予約不可の制約があるため、まずは小口で慣れてから本番に移すと安全です。
ポイント
- 寄付/引け/指成/大引指成/IOCなどを選ぶと当日限定に切替。
- 「期間指定」は翌月の同一日付の営業日まで。迷ったら当日運用。
- 返済予約はNISA・PTS不可。値幅審査で失効もあり。
- 追跡指値で予約値段が指値の場合、有効期間は当日扱いになる。
- プッシュは月1回のログイン必須。通知権限と合わせて確認。
逆指値を必ず置くこと、追跡指値は当日扱いになる点を意識して、まずは小口で練習します。

後輩ちゃん

カブヤク
いい流れだね。照会タブを起点に素早く建て替え、引け前は早めに配置、通知で見落としゼロ。型で回していこう。
\最短で安全にスタート/