すみません、注文の種類が多くて…どれをいつ使えばいいのか、整理して教えてください。

後輩ちゃん

カブヤク
大丈夫。まずは成行/指値/逆指値の3本柱、それに松井ならではの追跡指値・返済予約を“場の時間帯”とセットで覚えれば迷わないよ。
この記事は、松井証券の現物株を前提に、注文タイプの基本と使い分け、時間帯ごとの約定ルール、そして訂正・取消の注意までを“ミス防止の型”としてまとめた実務ガイドです。
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全体像|「タイプ × 時間帯」で決める
- 成行:価格は問わず最優先で約定狙い。板が薄いと滑りやすい。
- 指値:指定価格“まで(以上/以下)”で約定。価格コントロール重視。
- 逆指値:トリガー到達で発注(損切り・順張りの自動化)。
- 追跡指値:指値+逆指値のハイブリッド。指定方向に動けば自動で指値を追従。
- 返済予約:新規(現物買い等)と同時に、利益確定・損切りの反対売買を予約。
まずはこの5種類を、時間帯とセットで覚えればよいのですね。

後輩ちゃん

カブヤク
そう。寄り・引けは板寄せ(オークション)だから、成行の優先やギャップも意識しよう。日中ザラ場は歩み寄りで約定。
タイプ別の使い分け|ミスを減らす“型”
成行:素早く乗る/降りる
- 狙い:ニュース直後や出来高急増時に約定優先で入る/出る。
- 注意:薄板・気配変動時は滑りやすい。寄り・引けのギャップに要注意。
- 型:寄りで使うなら“板の厚み”確認→数量を分割。引け成行は終値約定狙い。
指値:価格コントロールの基本
- 狙い:決めた価格帯で待つ。損益分岐や支持線・抵抗線を根拠に。
- 注意:置きっぱなしは思わぬ約定の原因。引け前に見直し。
- 型:厚い板の“帯”に寄せて小口分割。遠過ぎる指値は執行されにくい。
逆指値:損切り・順張りの自動化
- 狙い:保有中の損切りラインや、ブレイクでの順張りエントリー。
- 注意:急変動では滑る/不成立の可能性。値幅は現実的に。
- 型:買いは「○円以上で発注」、売りは「○円以下で発注」。成行/指値の選択も合わせて設計。
追跡指値:利益を“置いていかない”仕組み
- 狙い:上方向に伸びる間は指値が自動追従。機会損失を抑制。
- 注意:相場が反転すると置いていかれる。追従幅は広過ぎず狭過ぎず。
- 型:短期トレードで、出来高の流れに合わせて追従幅を調整。
返済予約:最初から出口を決める
- 狙い:新規発注と同時に益出し・損切りをセット。迷いを減らす。
- 注意:約定後に自動で反対売買が入る設計。価格水準は現実的に。
- 型:短期のルール化(例:+3%で利益確定、−2%で損切り)を“テンプレ”にして再利用。
追跡指値と返済予約、便利そうです。最初から出口まで決めておけば、ブレにくくなりそう。

後輩ちゃん

カブヤク
その通り。入口(エントリー)と出口(エグジット)を同時に設計すると、判断コストが一気に下がるよ。
最短ルートは、全体フローで道筋を確認してから必要な設定へ進むことです。
時間帯の基本|寄り・ザラ場・引けの違い
寄り(9:00)
- 板寄せで始値が決まる。成行は優先だがギャップの影響大。
- 型:成行多用は避け、寄り直後の気配・出来高を見てから小口で。
ザラ場(9:00〜11:30/12:30〜15:25)
- 歩み寄りで連続約定。指値の“帯”に寄せると通りやすい。
- 型:逆指値や返済予約を組み合わせて不在時のリスク管理を自動化。
引け(15:30)
- 後場ザラ場終了後のプレ・クロージング(15:25〜15:30)は、『指成』『大引指成』の訂正が不可(取消は可)。必要な変更は早めに行う。
- 型:ラスト数分でのバタつきを避け、15時前に最終形へ整える。
引け直前に慌てて訂正しようとして間に合わないことがありました…。

後輩ちゃん

カブヤク
そういう時はプレ・クロージングに入っている可能性が高い。“早めに整える”を習慣化しよう。
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訂正・取消のコツ|“数量は訂正できない”に注意
- 約定前は原則、価格の訂正か取消が可能。
- 数量(株数)の訂正は不可。数量を変えるときは一度取消して再発注。
- 11:30〜11:32頃はシステム処理のため、受付・訂正・取消ができない時間帯がある。再開後に状態が更新される点も覚えておく。
数量だけすぐ直せると思い込んでいました…。取消→再発注に切り替えます。

後輩ちゃん

カブヤク
それが一番確実。価格は訂正、数量は取消→再発注、を“手癖”にしよう。
シーン別テンプレ|今日から真似できる使い分け
① 突発ニュースで素早く退避
- 型:成行(売り)で約定優先 → 反騰待ちの指値を置く。
- 注意:滑りを最小化するため、数量分割を活用。
② ブレイク狙いの順張り
- 型:抵抗線上で逆指値(買い)→追跡指値で利幅を追従。
- 注意:上ヒゲ反落に備え、返済予約の損切りも同時に。
③ 損切りラインの固定化
- 型:保有と同時に返済予約(損切り)をセット。
- 注意:ボラが高い日は値幅を適正化(狭過ぎるとノイズで約定)。
“数量分割”と“出口の同時設定”、明日から取り入れていきます。

後輩ちゃん

カブヤク
いいね。仕組み化できると、相場の揺れにも落ち着いて対応できるよ。
よくあるつまずき → 直し方
- 成行で想定外の価格に → 板の厚みを見て小口分割。寄り直後・引け直前の成行多用は避ける。
- 逆指値が“空振り” → トリガー位置が遠過ぎ/近過ぎ。出来高・値幅に合わせて再設計。
- 訂正が通らない → プレ・クロージング等の制限時間帯。早めの見直し&取消→再発注へ切替。
チェックリスト(発注前 30秒)
- タイプ選択(成行/指値/逆指値/追跡指値/返済予約)。
- 時間帯(寄り/ザラ場/引け)と板の厚み・出来高。
- 出口(益出し/損切り)は同時にセット。
- 訂正・取消手順(価格は訂正可/数量は取消→再発注)。
まとめ
注文は“型”で選ぶと迷いません。成行=スピード、指値=コントロール、逆指値=自動防御、追跡指値=機会確保、返済予約=出口の固定化。
時間帯の特性と合わせて、発注前の30秒チェックを習慣にしましょう。
ポイント
- タイプ×時間帯で使い分け(寄り・引けは板寄せ/プレ・クロージングの制限を意識)。
- 数量は訂正不可(取消→再発注)。価格のみ訂正可。
- 追跡指値・返済予約で“出口”を同時に設計。
- 11:30〜11:32頃のシステム処理停止も想定して運用。
時間帯の考え方までつながって、やっと整理できました。

後輩ちゃん

カブヤク
その調子。今日の発注から“型どおり”にいこう。慌てず、落ち着いてね。
\最短で安全にスタート/