株の始め方/初心者ガイド

高配当PFの設計と年間メンテナンス総まとめ|比率テンプレ・点検表・リバランス基準(SBI想定)

先輩、結局“高配当ポートフォリオ”はどう組んで、毎年どうやって整えるのが正解ですか?
後輩ちゃん
後輩ちゃん
カブヤク
カブヤク
答えはシンプル。目的→比率→執行ルールを先に固定して、あとは点検表どおりに回すだけ。今日は完成版の型を渡すよ。

 

この記事のゴール:高配当PFの完成テンプレ(初期比率・年間点検・リバランス・売却/置換基準・実務チェック)を丸ごと提供。

SBI口座での再投資運用まで毎回同じ手順で回せる状態にする。

 

\口座とNISAの土台づくりから/

 

1. 設計の考え方(目的→比率→執行の順で固定)

1-1. 目的定義(まず“お金の使い道”から)

  • 配当で家計補填(毎月CF重視) or 配当で再投資(成長重視)を先に宣言。
  • 家計補填型=月次CFの安定を優先/再投資型=分散と持続性を優先。

 

1-2. 初期比率テンプレ(ETF中心+国内の補助)

  • 毎月CF型:JEPI 40〜60%/VYM 25〜40%/HDV 10〜20%/SPYD 0〜15%。
  • 安定分散型:VYM 50〜70%/HDV 10〜25%/JEPI 0〜15%/SPYD 0〜15%+国内年2回配当を少量。

 


👉 米国高配当ETFの性格比較(VYM/HDV/SPYD/JEPI)

 

1-3. 執行ルール(“時間まで”固定)

  • 入金→翌営業日AMに比率で再投資(最低再投資額を設定)。
  • ドル転は月1回固定。生活費補填月は配当の◯%のみ円転

 

受け取りと再投資の基本は👉 配当の受け取りと再投資テンプレ

 

2. 年間メンテナンスの基礎カレンダー(四半期×年次)

2-1. 四半期点検(年4回・15分でOK)

  • ETF/主要保有の分配推移・配当性向・営業/フリーCFをざっと確認。
  • 為替・手数料・約定エラーのログ点検(テンプレ表にチェック)。

 

2-2. 年次点検(年1回・60分)

  • 目的の再確認(家計補填か再投資か)。
  • 初期比率の棚卸し(構成比がズレていればリバランス)。
  • W-8BENの有効性、受取方式(国内=株式数比例配分方式)の再確認。

 

米国ETFの買付手順は👉 米国高配当ETFの買い方

 

3. リバランスの基準(“幅”で動く/キャッシュで寄せる)

3-1. バンド法(±20%相対乖離 or ±5pt絶対乖離)

  • 例:VYM 60%基準→48%未満 or 72%超で発動。
  • 買い増しで寄せる」を基本。売却は税・NISA枠を見て慎重に。

 

3-2. キャッシュ活用(分配+追加資金で修正)

  • 四半期の分配と追加入金を不足側へ優先配分してズレを縮小。
  • 大幅乖離時のみ売却で調整(NISAの枠再利用は翌年以降/取得価額ベース)。

 

分配の偏り対策は👉 平準化テンプレ

 

4. 売却・置換の基準(停止→縮小→置換の段階)

4-1. 減配・分配変動時の段階手順

  • 買い増し停止保有縮小置換の順で判断。
  • 一時要因か構造要因かを見分ける(CF・性向・方針)。

 

4-2. NISA枠の扱い

  • 売却しても当年の年間非課税投資枠(合計360万円:成長投資枠240万円+つみたて投資枠120万円)は復活しない
  • 翌年以降に、売却した商品の取得価額分が生涯非課税保有限度額(総枠1,800万円・うち成長投資枠1,200万円)として再利用可能

 

詳しい手順は👉 減配対応テンプレ

 

5. 実務チェック(税・受渡・受取方式の最終確認)

5-1. 税と受け取り

  • NISA×国内株:受取方式は株式数比例配分方式で日本課税20.315%非課税
  • 米国ETF:日本課税はNISAで非課税だが、現地源泉10%(W-8BEN有効時)は原則残る(未提出は30%)。※配当内訳により扱いが異なる場合あり。
  • ※NISA口座の配当・分配は国内課税が非課税のため、外国税額控除は適用不可。米国ETFは現地源泉(通常10%)が残る。

 

5-2. 受渡と権利日

  • 国内:T+2。権利付き最終日は権利確定日の2営業日前
  • 米国:T+1。通常配当はRecord date(記録日)と同一日がEx-dividend date(2024/5/28以降の運用)。この日以降の買付は当該分配を受け取れない。※25%以上の大型配当など一部は別ルール。

 

 

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6. Q&A(よくある質問)

Q1. 比率はどのくらいの頻度で見直す?

四半期点検+年次点検で十分。

バンドに触れたら“買いで寄せる”→足りなければ年次で調整。

 

Q2. JEPIの比率が増えすぎます

毎月分配ゆえ増えやすい。

再投資はVYM優先で受け皿を作る/JEPIの再投資を一部停止する等で調整。

 

Q3. 為替が動くと心配です

ルールで吸収するのが現実的。

月1回等額ドル転+翌営業日AM再投資に固定し、判断疲れをなくす。

 

Q4. 国内個別株は何銘柄くらい?

セクター4〜6枠×各2〜4銘柄の等比率が扱いやすい。

減配・方針悪化は停止→縮小→置換で機械処理。

 

7. まとめ(今日のアクション)


ポイント

  • 目的→比率→執行ルールを先に固定(“時間まで”決める)
  • 四半期点検+年次点検で十分。バンド法で“買いで寄せる”
  • 減配は停止→縮小→置換の段階手順、NISAの枠再利用は翌年以降
  • 国内は株式数比例配分方式、米国ETFは現地10%を理解
  • SBIで入金→翌営業日AM再投資を自動フロー化

 

型が全部そろいました。これで迷わず続けられます。
後輩ちゃん
後輩ちゃん
カブヤク
カブヤク
OK。あとはログを取りながら、点検と微調整を淡々と回そう。

 

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👉 次のステップはこちら:米国高配当ETFの買い方(W-8BEN・注文・為替)

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