

この記事は、暴落時の行動を手順化し、メンタルに余裕がない日でも自動で動けるようにする実務ガイドです。
基礎は👉 ドルコスト平均法の基礎 と 👉 薬剤師のNISA商品ガイド を先にどうぞ。
\まずは非課税×積立の“土台”を用意/
暴落は「いつか必ず起きる」前提で設計する


頻度と規模のイメージ
相場には大小の下落が周期的に訪れます。
初出で定義しておくと、調整=ピークから▲10%超〜▲20%未満、弱気相場=▲20%以上が一般的な目安です。
だからこそ、例外ではなく“前提”として仕組み化しておくことが重要です。
土台は「長期・積立・分散」。日々の判断を極力排除するのがコツです(復習👉 初心者の失敗と回避法)。
暴落時のNG行動(三大パターン)


避けるべき行動3つ
一度の売買で自分の「ルール」を破ると、その後の判断も崩れやすくなります。
暴落時は睡眠不足や勤務負荷の影響も受けやすいので、事前の手順書で自分を守りましょう。
“やること・やらないこと”は明文化して、スマホのメモに固定しておくと効果的です。
事前のセットアップ(平時にやる3点)


3点セットと設定例
セットアップ | 具体策 | 備考 |
---|---|---|
現金クッション | 生活費6〜12か月分を別口座で確保 | 夜勤・急な出費に備える/投資の継続力が増す |
自動積立 | 給与日後に月1回の積立を固定 | 設定手順👉 SBIでの積立設定 |
買い増しトリガー | 「前高値から-10%で+0.5か月分」「-20%で+1か月分」など | “金額固定”で感情を排除/無理はしない |
※スマホでは表が画面幅を超えます。横にスワイプしてご覧ください。
自動積立の土台があると、暴落時に「最低限の買い」は自動で続きます。
買い増しは余力の範囲で、金額を先に決めることが重要です。
当日の行動手順(チェックリスト)


チェックリスト5つ
- 自動積立の停止をしない(設定を触らない)。
- リスク許容度と配分テンプレを再確認(迷ったら👉 やりがち失敗 を読み返す)。
- 買い増しトリガーの該当有無を確認(該当なら金額固定で執行)。
- ニュースやSNSは15分上限(無限スクロール禁止)。
- 夜勤・長時間勤務の日は「何もしない」選択も立派な戦略。
反発局面(翌週〜)の買い増し・戻し方


“いつも通り+α”のルール
翌週以降は「月1回の定例積立+トリガー該当時のみ臨時積立」とし、買いの回数を増やしすぎないようにします。
“割合”ではなく“金額”を固定すると、相場に振り回されにくくなります。
\まずはNISA口座の準備から/
収束後のメンテ(年1回で十分)


年1回メンテの手順
点検の型は👉 年次メンテのチェックリスト を参照してください。
新NISAでは、売却した分は翌年以降に簿価(取得金額)相当で枠が復活します。
当年の年間投資枠(最大360万円)に同年内の上乗せは不可なので、計画的に使い切る設計がコツです。
※金融機関を変更した場合、売却で復活した枠を再利用できるのは「変更後のNISA口座」に限られます。
参考:金融庁「NISAを知る」/資料(制度スライド)「2024年版PDF」
金融機関変更の注意:マネックス証券「NISA金融機関変更」等(当年に買付があるとその年の変更不可/受付は前年10/1〜当年9/30)。
よくある質問(Q&A)
Q1. 暴落中は債券を増やすべき?


Q2. いつ買えば“底”で買えますか?
底は事後的にしか分かりません。
金額固定の段階的な買い増しが再現性のあるやり方です。
Q3. 毎日ニュースを見てしまいます
当日は15分上限ルールに。
翌日は“通常運転”に戻し、定例積立+トリガーだけを機械的に実行しましょう。
まとめ
ポイント
- 暴落は“前提”。現金6〜12か月/月1回積立/金額固定の買い増しトリガーを準備。
- 当日は「設定を触らない・情報15分」。翌週は定例+αのみ。
- 年1回のメンテで配分±5%調整。NISAの枠は翌年に簿価ベース復活、当年上乗せ不可。


\まずはNISA口座の準備から/
👉 次の記事はこちら:NISA年次メンテのチェックリスト(薬剤師向け)
参考・出典
- 金融庁「NISAを知る」:https://www.fsa.go.jp/policy/nisa2/know/index.html
- 金融庁「NISA制度概要(2024年版スライド)」:PDF(非課税保有限度額1,800万円/翌年・簿価ベース再利用/同年上乗せ不可)
- マネックス証券「NISA金融機関変更」:https://info.monex.co.jp/nisa/change-financial.html(前年10/1〜当年9/30。買付がある年は変更不可)
- Charles Schwab「Market Correction」:定義(調整=▲10%超〜▲20%未満/弱気相場=▲20%以上)
※本プレイブックは一次情報の制度要件を踏まえた運用手順の提案です。投資判断はご自身のリスク許容度・ライフプランに合わせてご検討ください。