

この記事は、薬剤師・医療従事者がSBI証券のiDeCoで選ぶべき商品カテゴリと配分例を、月1万円運用の実務に落とし込んで解説します。
関連は👉 薬剤師向けiDeCo活用法(NISAとの使い分け) と 👉 iDeCoはいくらから始める?目安と考え方 をどうぞ。
\iDeCoは掛金全額が所得控除/
iDeCoの商品は「役割」で選ぶ(カテゴリ整理)


iDeCoは「長期・積立・分散」で成果を出しやすい制度です。
その性質に合うのが、低コストの株式インデックスを中核に据える設計です。
一方で、年齢やリスク許容度によっては債券や元本確保型を少量混ぜると値動きが安定しやすくなります。
主要カテゴリと向き・不向き
カテゴリ | 代表ベンチマーク | 役割 | 向いている人 | 注意点 |
---|---|---|---|---|
全世界株インデックス | MSCI ACWI/FTSE Global All Cap | 中核(1本で広く分散) | 最初の1本を迷わず決めたい | 信託報酬の差を要確認 |
米国株インデックス | S&P500/CRSP US Total等 | 成長アクセント | 米国重視のシンプル運用 | 為替影響・米国集中度 |
先進国+新興国 | MSCI Kokusai+MSCI EM | 新興国の上振れ取り込み | 自分で配分を微調整したい | ボラティリティ大きめ |
国内債券インデックス | NOMURA-BPI等 | 値動き安定のクッション | リスクを抑えたい | 利回りは控えめ |
元本確保型(定期等) | - | 資金待機・調整弁 | 超保守/短期の配分調整 | 長期の増やす力は弱い |
※スマホでは表が画面幅を超えます。横にスワイプしてご覧ください。
土台選びの考え方は👉 インデックス投資の使い分け をどうぞ。
配分の決め方(年齢・性格別テンプレ)


配分テンプレ(例:月1万円)
- 積極型:全世界株80%+米国株20%
- 標準型:全世界株70%+先進国株20%+国内債券10%
- 安定型:全世界株60%+先進国株10%+国内債券20%+元本確保10%
積立は👉 ドルコスト平均法 を使い、年1回の点検でリバランスします。
※補足:NISAの非課税枠は、売却した分の簿価相当が翌年に再利用可能です(当年の年間上限360万円は超えられません)。
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※クリックでSBI証券の公式サイトに移動します。
商品選定チェックリスト(iDeCo版)


- 信託報酬:同じ指数連動なら年0.1%の差でも長期で効く。
- ベンチマーク:全世界/S&P500/先進国+新興国など、狙いを明確に。
- 純資産の育ち方:長期の資金流入が安定しているかを確認。
- スイッチング:方針変更時の手順と回数制限を把握。
運用の年次点検テンプレは👉 NISA年次メンテのチェックリスト をiDeCoにも応用できます。
ライフイベントとiDeCoの扱い(転職・産休育休)


掛金は原則60歳まで引き出せませんが、事情に応じて掛金の一時停止は可能です(停止中は「運用指図者」となり、所定の手数料は発生)。
また、企業年金(企業型DCや確定給付)の加入状況とiDeCoの登録情報に不整合があると、掛金が自動停止されるケースがあります。
※自動停止期間の掛金は追納不可。転職や制度変更時は事業所情報の更新を忘れずに。
転職・退職時の手続きは👉 確定拠出年金の扱い を確認しておきましょう。
※受取開始時期は60〜75歳の間で選択可能。受け取りは「一時金」「年金」「併用」から選べ、税制はそれぞれ退職所得控除/公的年金等控除の対象です。
申し込みと初期設定(SBI証券の例)


詳しい手順は👉 SBI証券でのiDeCo口座開設、引落は👉 住信SBIネット銀行のiDeCo引落ガイド を参照。
※年末調整/確定申告の実務は、掛金が給与天引きか口座振替かで異なります(控除証明書の取り扱いに注意)。
よくある疑問(Q&A)
Q1. 元本確保型はどのくらい入れれば安心?
長期の増やす力は株式インデックスが担うため、元本確保は10〜20%程度の調整弁にとどめる設計が現実的です。
Q2. 全世界とS&P500はどちらが正解?
迷ったら全世界株一本でOKです。米国重視ならS&P500の比率を高めるのも手。
詳細は👉 全世界株 vs S&P500。
Q3. 月1万円でも効果はありますか?
あります。まずは継続が最優先。将来の収入に合わせて増額すれば複利が効いてきます。
迷ったら👉 いくらから始める? を参考に。
Q4. 受け取り開始は何歳から?受け取り方は?
受取開始は60〜75歳の間で選択できます。受け取りは「一時金(退職所得控除)」「年金(公的年金等控除)」「併用」から選択。
退職金との時期が重なる場合は控除枠の調整に注意しましょう。
まとめ
ポイント
- 土台は低コスト・インデックス(全世界/S&P500)。
- 配分は株式:債券=7:3〜9:1が目安。年1回リバランス。
- 停止は可能だが運用指図者となり手数料は発生。企業年金の登録情報は必ず最新に。


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